教員プロフィール

 伊原伸治 博士(医学)/ Ihara Shinji (Ph.D)   

 山口県出身、宇部市、神戸、大阪、神戸、米国ノースカロライナ州、静岡県三島市、福岡県大牟田市を経て、庄原市にやってきました。研究はモデル生物である線虫C. elegansを使って細胞外マトリックスの一つである基底膜の研究をしています。基底膜の構築原理、基底膜の機能維持に必要な生物資源の同定、基底膜を含む分泌タンパク質の機能化に関する研究成果を庄原から発表したいと考えています。講義では、学生の知的好奇心を引き出せるように基礎から最先端まで網羅した講義内容にしたいと考えています。

 近くでトラウトフィッシングができるので、庄原ではトラウトフィッシングを始めようかな、と考えていますが、多分、研究室に篭っていそうです。

これまでの研究概略

 タンパク質の精密な分子機構を明らかにしたいと研究の世界に飛び込みましたが、学位を取得する前後から多細胞体の機能維持、特に細胞外へ放出された分泌タンパク質がどのようにして目的の細胞や組織に局在するのか、また分泌タンパク質による細胞分化、増殖、移動などの制御機構に興味をもつようになり、現在の研究に至っています。今まで主として細胞の外、たとえば糖鎖や細胞外プロテアーゼ・細胞外マトリックスを研究対象にしてきました。

 細胞の外で振る舞う分泌タンパク質の機能を明らかにするためには、モデル生物を用いた分泌タンパク質の細胞外における動態観察が必須です。そのモデル生物がハエなのか、魚(ゼブラフィッシュ)なのか、虫(線虫 C. elegans)なのか、随分と悩みましたが、見た目の可愛さに惹かれて線虫 C. elegansを選びました。今でもこの選択が正しかったのか分かりませんが、楽しく研究できているということは、概ね正しい選択だったと考えています。
 2003年の最初のポスドク時代からC. elegansを研究に使うようになったので、すでに15年以上の付き合いになりますが、綺麗に可視化されたタンパク質や精巧に作り上げられる器官をみると今でもドキドキすることがあります。個体の機能異常を引き起こす遺伝子変異の同定、その変異が引き起こしているタンパク質の機能解析まで一貫して解析できる事、さらに遺伝子の変異導入も分子イメージングも自由自在にできるC. elegansはすごいやつだな、、と思います。興味のある学生は、いつでも研究室にきて下さい。

 

趣味: 料理、魚釣り、読書

 

学歴:
平成 7年  3月 宇部工業高等専門学校 物質工学科(工業化学科より改組) 卒業
平成 7年  4月 神戸大学理学部 生物学科 編入学
平成 9年  3月 神戸大学理学部 生物学科 卒業
平成 9年  4月 神戸大学大学院自然科学研究科修士課程 生物学専攻 入学
平成11年 3月 神戸大学大学院自然科学研究科修士課程 生物学専攻 修了
平成11年 4月 大阪大学大学院医学系研究科博士課程 生化学専攻 入学     
              日本学術振興会 特別研究員(DC1)
平成15年  3月 大阪大学大学院医学系研究科博士課程 生化学専攻 修了

職歴、研究歴:
平成15年  4月 理化学研究所発生再生科学総合研究センター
         細胞移動研究チーム 基礎科学特別研究員             
平成20年  4月 日本学術振興会 海外特別研究員                                
          米国NC州 Duke University David R. Sherwood研究室                                         
平成22年10月   大学共同利用機関法人 情報システム研究機構
          総合研究大学院大学 国立遺伝学研究所 多細胞構築研究室 助教 
平成29年  4月 独立行政法人国立高等専門学校機構
          有明工業高等専門学校 環境生命コース 准教授 
令和2年    4月 県立広島大学
          生物資源科学部生命環境学科生命科学コース 教授


受賞等:

平成31年  3月  大隅基礎科学創成財団 基礎科学(一般)受賞
平成30年  6月  バイテク情報普及会 高校生科学教育大賞優秀賞
平成24年11月  第1回 竹中奨励賞 (公財)アステラス病態代謝研究会
平成24年10月  日本生化学会 奨励賞
           細胞移動・浸潤過程を制御する分子の発見と解析
平成24年 4月  科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞
           細胞移動や浸潤における分子機構の研究
平成17年 7月  理化学研究所 理事長感謝状
平成16年7月  第9回病態と治療におけるプロテアーゼとインヒビター研究会 ポスター奨励賞
平成 7年 3月  社団法人 化学工学会 第60号山口地区 化学工学懇話会長賞


担当講義・実習: 

2022年 
 生物資源有機化学
 有機化学
 生物化学
 生物学入門演習
 アカデミックライティング
 生命環境科学基礎セミナー
 生命科学セミナー
 生物学実験
 基礎生命科学実験
 細胞外マトリックス工学
 細胞外マトリックス工学特論
 応用生命科学実験
 科学英語
 卒業論文

2021年 
 生物資源化学
 有機化学
 アカデミックライティング
 生命環境科学基礎セミナー
 生命科学セミナー
 基礎生命科学実験
 細胞外マトリックス工学
 細胞外マトリックス工学特論
 応用生命科学実験
 科学英語
 卒業論文

 2020年 
 生物資源化学
 アカデミックライティング
 生命環境科学基礎セミナー
 基礎生命科学実験
 細胞外マトリックス工学
 細胞外マトリックス工学特論
 応用生命科学実験
 科学英語
 卒業論文
 

2019年 
 生物化学I
 生物化学II
 生物資源工学
 品質管理
 生物工学演習
 生物有機/有機化学III
 環境生命基礎実験
 環境生命実験III
 創造工学実験
 遺伝子工学
 合同特別実験
 卒業研究 
 校務一覧:

    応用化学コース3年担任、ベトナム教育支援室推進責任者、国際交流室室員、学年主任

 

2018年 
 生物化学I
 生物工学実験
 生物資源工学
 専門基礎演習
 機器分析実験
 環境生命基礎実験
 創造工学実験
 遺伝子工学
 合同特別実験
 卒業研究 
 校務一覧:

    物質工学科4年担任、広報アシスタント、ベトナム教育支援室推進責任者

 
2017年 
 生物化学
 生物工学実験
 化学基礎
 生物資源工学
 機器分析実験
 環境生命基礎実験
 卒業研究 
 校務一覧: 

    明和会幹事、広報アシスタント、地域共同テクノセンター教育支援部部員、物質工学科4年副担任

 

外部研究費やcitation indexは下記のリンクを参照にして下さい。

科研費
Research map
ResearchGate
Google Scholar   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トップへ戻る